2003涸沢山行記−4 涸沢山行
18日の朝が来た。8時ごろだったか、「ああ朝が来てしまった」とテントでまどろんでいると、「ヤギ着いたぞ!」と中嶋の声。昨日夜、東京へと徳沢園の公衆電話で連絡をとった中嶋は、もうここに来たのである。外は変わらずの雨。風はないが、強く降ったり弱くなったり。中嶋には夜行での移動のため少し休んでもらう。何としても今日は涸沢に行きたい。
10期関根さんも17日に入山すると聞いていたので、今か今かと待っていたところ、10時ごろ、傘を片手に軽装備で徳沢に現る。徳沢園の食堂でひと休みした後、涸沢へ向けて一人で行かれたのであった。
11時ごろには、角田さんファミリーと小林さん父子も下山され、私と中嶋は、お昼過ぎに徳沢を発った。
角田ファミリーと小林さん父子の下山前に記念撮影
雨の中を歩くことを覚悟していたが、やはりしんどい。2年前に買ったいくらも使ってないゴアのカッパも、雨と汗でビショビショ。
横尾を2時半発。横尾の橋を渡ってすぐのところで、増水のためにルートが川になっていたのでヤブこぎ。こんなところでヤブこぎか・・・と思いつつも、気を取り直して前へ進む。途中、「ゴロゴロ・・・」という音がした。雷か?と思ったら、対岸の屏風岩の一部が小規模の崩落を起こしたらしい。左岸に目をやると、岩筋を土砂が落ちていく。これはビビッた。そして本谷橋で一本した後、その後2回休憩して、夕刻日の暮れる少し前に涸沢のテン場に着くことができた。
涸沢では、現役生たちが雨の中、元気に迎えてくれた。そして差し入れを渡す。救助隊で涸沢に着任していた同期の加島も迎えに出てきてくれていた。
夕食は、中嶋が鍋物を用意して担いで来ていた。ここは中嶋の腕の見せ所。新鮮な野菜を切り、肉を小さくして、鍋の中へ。1年生にご飯を炊いてもらい、皆で中嶋流水炊きを食す。今年の一年生は個性派揃いの5人。雨が多かったようだが、皆たくましく乗り越えてきた様子である。
鍋の準備をする中嶋
今日の夕食です(ご飯もよく炊けていました)
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